E-patchの理念
2011年3月11日に発生した東日本大震災は、東北沿岸部に、未曾有の被害をもたらした上、子どもたちが安心して育ち、学ぶ場を奪いました。津波で自宅、家族、友人を失った子どもたちが多数、いました。そして、学校は避難所になり、仮設住宅での不自由な暮らしを強いられました。
私たちは、被災地が立ち直るまで、時間がかかるであろう子どもたちのケアを考えて、同年10月に、「一般社団法人子どものエンパワメントいわて」を設立しました。大震災によって将来の夢をみることが難しくなった子どもたちが、もう一度、夢を描くことができる“子どもの居場所づくりと無料の学習支援”を目指したのです。
E ← Patch (イーパッチ)とは
E Empowerment (自らの力で元気になること)
pa participation (参画)
♥ and そして
ch challenge (挑戦)
E-patchは、「子どものエンパワメントいわて」の理念である
“Empowerment through Participation and Challenge“
の略です。「みんながつながる」というメッセージも込められています。
エンパワメント [EMPOWERMENT] とは
「子どもは本来、力を持っている」 「だから、私たちはその力に子ども自身が気づいてくれるような場所(空間)を作ってみよう」 「そこは安全で安心できて、そっと寄り添うおとながいるといいな」 「そんな場所だと、そこに来る子どもたちは各々の夢を描き、その夢を目指して学ぼうとするだろう」
子どもたち個々が本来持っている力を信じ、その力を発揮する機会を学校や地域とともに創り出し寄り添うことがエンパワメント[EMPOWERMENT]なのです。
教育が地域の未来を築く
E-patchが東日本大震災をきっかけに、子どもの学習支援に取り組んでから、10年が経過しました。そして、「子ども自身が安心して過ごせる場所(空間)とそこに寄り添うおとな」を配置するという仕組みが、被災地だけでなく“ふだんの暮らし”における子ども支援につながり始めています。
岩手の各地域は、震災の傷跡に加えて、様々な課題を抱え、新たな教育格差が広がっています。
E-patchは、そうした社会問題にも対応して、沿岸地区の学習会「学びの時間(とき)」を5町村で開設。無償の学習支援を行っています。
また、県内各大学の見学会や家庭訪問など、きめ細かい指導も行っています。
E-patchの活動が、ここまで継続発展してきたことは、ご支援いただいている岩手県、県内自治体、教育機関、協賛企業各社様のおかげであり、日ごろの学習会を支えてくださる多数の支援員や大学生サポーターの皆様のご協力によるものと深く感謝申し上げます。
地域の未来を担うのは子どもたちに他なりません。引き続き、ご支援をよろしくお願いいたします。